近年、地球温暖化の影響やヒートアイランド現象などにより暑熱環境の悪化が原因で、熱中症による搬送者数は、前年度より増加しています。
熱中症の年齢階級別によれば、死亡数・死亡率を見ると、熱中症の死亡率は乳幼児が高く、大人になると加齢とともに死亡率は低下しますが、高齢者になると急激に増加します。
令和2年7月より、環境省と気象庁の共同で関東甲信越地方において、暑さ指数が33℃以上になることが予測される場合に「熱中症警戒アラート(試行)」を発表し、熱中症への警戒を呼び掛けています。
今までは、熱中症の症状を理解し水分補給するなどの対策や、発生した場合の対応は周知されていました。しかし最近では、「暑さ指数での警報」「暑さレベルでの行動指針」など、「どのようにしたら熱中症にかからないか」予防する対策に重点が置かれています。
熱中症にかかる要因は、個人や環境で異なる。みんな一緒ではない。
熱中症にかかる要因は、暑熱環境だけでなく、季節の変わり目や人それぞれの体質・体調、年齢や行動、作業環境、運動環境、慣れなど様々です。
体質ひとつでも、子供は大人よりも汗をかく働きが未発達なので熱中症にかかりやすいです。人は暑くなると、汗をかくことで体温調節をするようにできているが、汗をかく働きが未発達な子供は、体温調節することが大人と比べるとうまくできません。反対に、夏休み炎天下のなか毎日グラウンドで部活を行っている高校生は、慣れもあり暑さに強い体質になっていると言えるかもしれません。
熱中症にかからないために・・・
暑さに弱い子供達を熱中症から守らなければなりません。
「命を守るため」に熱中症の理解や、予防する知識を「教育」してくことが最も重要だと考えます。
大人と異なった身体の特徴や、自分の通っている小学校などの施設環境の特徴など具体的な傾向をつかみ、子供たちが自分自身で理解し、学習をすること。
基準となる暑さ指数や警戒レベルで危険を察知しながら、さらに自分なりの予防意識が芽生え、正しい行動ができる教育こそが必要です。
また、先生や管理者には、大人の基準とは異なる「子供の特徴」と自分の学校の施設環境を理解してもらい、子供達が熱中症を予防できるような「指導」や「行動をさせる指示」や判断、予測をしてもらう必要が求められてくると思います。
同様に、老人ホームであれば高齢者の「身体の特徴」「施設環境の特徴」を理解し、子供や大人と異なった、「学習、ルールづくり」「指導」や「対策」が必要となります。
教育によって、自分の身体の特徴や施設環境の特徴を理解し、日頃から予防意識を持つことが重要です。
私たちはこう考えます。
暑さ指数は、熱中症から守るための目安であり、ツールである。最後は人の行動が命を守る。
暑さ指数センサ・表示器、監視装置(ランプやブザー)の設備によって、数値の「見える化」や、暑さの「注意喚起」を行うことで、熱中症予防の学習や個人の意識が向上し、熱中症による搬送者数が少しでも減るようなツールの1つになると考えます。
当社が考えるシステムについて
学校や工場、運動場、老人ホームなど、屋内・屋外問わず「熱中症」の搬送者数が近年増え続けています。従来ではなかった、熱中症から守るための目安である「暑さ指数」をツールの1つとして、暑さ指数を表示し『今の暑さが見える』、環境省や日本スポーツ協会が公表している「熱中症予防指針より、熱中症の警報レベルを利用し『熱中症の危険をランプ・ブザーで知らせる』そのようなシステムを当社は考えました。
このシステムを利用し、熱中症の危険を意識し行動することで、命を守ることにつながります。